2/11 俵峰周回
2020-02-28
2月11日、安倍奥 俵峰集落を囲む稜線を周回しました。俵峰は竜爪と真富士の中間、標高500mほどの山腹にある集落です。
安倍川に架かる『玉機橋』のたもとから尾根に取り付きます。登りはじめはお馴染みの中電さん巡視路です。

▼石垣の脇を登っていく

すぐに一つ目の鉄塔に着き、ここで巡視路とはお別れとなりますが、藪もなく歩きやすい尾根が続きます。時折左手に荒れた茶畑を見かけるぐらいです。
▼456標高点あたり

三角点峰の『天神山』に近づくとしだいにカヤト等の藪がうるさくなります。天神山の西側は植林が伐採されたせいで日当たりが良くなっているため下草が茂っているようでした。
▼防獣ネットも現れる

▼振り返ると中々の眺望

天神山に到着。既に伐採から数年が経っているようで幼木が育っているので鬱蒼としています。

▼三等三角点『俵嶺村(一)』(724.2m)。番号が振ってあるものの、この点名の三角点は他にはないはず

天神山を後にして、更に稜線を進みます。この辺りは棘のある植物が繁茂しているとの情報があり心配していましたが、藪っぽいものの特に歩きにくいところはありませんでした。
▼天神山東の破線路が通る600mコルの手前に左側(八重沢側)がガレているところがあって少し注意して歩きます。

『引落峠』まで、これまた特徴のない尾根歩きが続きますが664mピークへかけては幅広の尾根で雰囲気の良いところでした。
▼引落峠にはみどりの道で紹介されている俵峰から大滝経由で真富士山に至る道が横切っています。今日はこのまま正面の尾根を登っていきます。ここは結構な急登です。

▼849mピークを過ぎ、短い笹薮を抜けると破線路が横切る『旧引落峠』に着きます。こちらの方が現引落峠よりも峠らしさ(?)がありますが、破線路に相当する道は廃道のようです。

旧引落峠から真直ぐに登っていこうとするとかなりの急斜面にぶち当たってしまいますので少し左へ巻いて、道のないところを強引に登って再び尾根に乗りました。踏み跡がよくわからず苦労しました。

▼尾根に乗ると明瞭な道がある

その後も明瞭な尾根道を登っていくと主稜線に合流。左へ曲がってすぐのピークが『富士見岳』(1,078m)です。木々に覆われているものの、やや広い山頂でいくつかの方向に展望が開けています。
▼竜爪と静岡市街

▼山頂の北端、というより少し登山道に入ったあたりから富士山がきれいに見えます。

▼南ア方面。『込岳』(写真ほぼ中央の暗色の山)が気になる

富士見峠からしばらく安倍川東稜を南下します。ほぼ眺望のない植林帯中心の地味な区間です。笹薮が濃いところもありますが、しっかりと刈られており全く問題ありません。
▼955m南のコル、ここはかつて『富士見峠』だったそうですが、現在は『駒引峠』の呼称で統一され、念を押すように3枚も看板が掲げられています。このあたりは稜線に並行して林道が走っています。

▼顔のないお地蔵様。祀られたのは文政六年なので安政の東海地震よりも前ということになる

▼本日の下降点である855mピーク南のコルに到着です。こちらが元々は『駒引峠』と呼ばれていたそうですが、現在は『高野』

高野から、野田平に向けて西へ下ります。
▼一本杉(標高800mあたり)

標高720mほどで俵峰への道を見送った後、林道で分断されわかりにくい箇所が2カ所ほどありますが、その後は麓までしっかりとした道が続きます。なぜか案内標識がほとんどなく、静かな山歩きが楽しめます。
▼標高700mあたりに広場

▼溝状の道もあって古道の趣がある

▼三等三角点『野田平村』(511.9m)

▼伸び放題の茶畑トンネル

▼思ったより手前で野田平集落に出てしまいました。正面に『宇津峰』

▼電子基準点『静岡2』

意外に歩きやすいコースでやや物足りなさが残りましたが、旧引落峠の静けさ、野田平へ下る尾根の明るい雰囲気などは良かったと思います。
▼トラック図

(錦織)
タグ :
2月 月例会
2020-02-21
2月月例会報告活動報告 1/11-12 千丈ヶ岳
1/12 城ケ崎クライミング
1/13 だいらぼう~満観峰 城山クライミング 鷲津山クライミング 谷津山
1/18-19 渥美半島ボルダリング
1/19 城ケ崎クライミング
1/25 宝永山 無双連山
1/26 みどりの道パトロール 山伏
2/1 沼津アルプス 鷲頭山クライミング 浅間原~地蔵峠
2/7-11 八甲田BC
2/8 権現岳~ツルネ 二王山~込岳
2/9 山伏 高草山
2/9-10 夏沢峠アイスクライミング
2/11 富士見岳~俵峰周回 金時山
活動予定 2/21-23八ヶ岳赤岳アイスクライミング体験(中止)
3/7-8 谷川岳縦走 BC
3/15 冬季救助訓練
市岳連 10月海外遠征トレッキング
みどりの道 危険個所への立て看板とトラロープ設置
竜爪山整備活動打ち合わせ
山岳保険 次回月例会の3月12日(水)が、最終申し込み締め切りになりますので、まだ手続きをしてい
ない会員は、連絡をお願いいたします。保険料の振り込みも、この日までに済ませてください。
次回月例会は、3月12日(水)19:00~ 北部生涯学習センターで行います。
タグ :
2/2 浅間原・青笹
2020-02-15
2月2日に安倍奥 浅間原・青笹に登りました。上りと下りの尾根ではそれぞれ三角点峰を通るようなコースを選びました。
架替工事中の『大河内橋』を渡ってすぐのGSの脇から入山します。
古い生活道のようなものがあり、食器の欠片や空き瓶が落ちています。
暗闇の中をうろうろしていると尾根筋にモノレールがあったので、これに沿って登ることにしました。
▼直登していくモノレールについていくのは大変!

▼標高450mほどでやや荒れ気味の茶畑に出ます。

再び林に入り引き続きモノレールを追っていくと、いつの間にか危ういトラバース道になったので適当なところで尾根に逃げます。すぐに、整備された茶畑に出ました。
▼奥のピークが三角点峰『ハンタ』

▼振り向くと八森山が構える

茶畑の左奥から再び林に入ります。道があったりなかったりするところを登っていき、『ハンタ』に到着しました。
▼三等三角点『羽田』(746.5m)。眺望のない平凡な山頂ですが、静かで落ち着きます。

点名は山名にやや強引に漢字を充てたといったところでしょうか。
三角点を後にして、浅間原を目指します。ハンタの東西に長い山頂を歩いていくと林道(沢山石津線)の終点付近に出ます。
▼林道から青笹を望む

林道を横切って山腹を登り尾根に乗ろうとしましたが急で登りにくくなったので結局緩やかなところまで迂回することにしました。一般ルートではないと思いますが、踏み跡、赤テープ共にありました。
▼845mコブの東のコルにはぽっかりと穴が空いていました。数人は入れそうな大きさです。

ここからすぐにガレのそばを通り過ぎると、等高線が密になりますが南側に巻道(作業道?)がついていて安全に歩けます。これを適当なところで見送って尾根に乗ります(標高950mあたり)。

1264m標高点までは尾根がはっきりしないのっぺりとした植林帯の斜面を延々と登ります。たまに作業道が横切る程度で道らしいものはありませんでした。

▼右手に防獣ネットが見えてくると1264mは近い。ネットの向こう側は自然林で明るい

1264m~浅間原まではみどりの道でも紹介されている鉄塔の巡視路で、緩やかな道です。あたりはしだいに雪に覆われていきます。浅間原まで、先行者のトレースはなく、あるのは獣の足跡のみでした。
▼何の足跡でしょうか

▼浅間原に到着。標高は1420mほど。2本の送電鉄塔が立っており、大きなパノラマが開けます。

▼東側の眺望、砂子山~赤岳~高ドッキョウの稜線の迫力

▼こちらは西側の眺望、安倍奥・深南部の山山

稜線を北上し、青笹へ向かいます。気持ちのよい稜線歩きを期待したのですが、この日は雪の重みで笹が道を覆い隠しており、道を見つけるのに一苦労。積雪量が中途半端なので、踏み抜きと藪漕ぎを青笹まで延々と繰り返すことになりました。

▼霧氷

▼三等三角点『浅間原』(1498.6m)は雪と笹のせいで所在不明

▼1518mピークは山梨側の地名をとって『大平山』と呼ばれているようです。『湯ノ岳』(浅間原南の1445mピーク)と同様ですね。

▼青笹まであと少しというところで笹薮の密度はもの凄いことになり一歩進むのにも難儀します。

▼青笹山頂に到着。疲れました。

200mほど北にはここよりも高い地点(1558m標高点)があるのですが、何故か青笹の山頂はここ。不思議です。
▼南ア方面

▼1558m標高点『うつろぎ山』からの富士山

引き続き稜線を北上していきます。相変わらずの笹薮の濃さですが、浅間原~青笹間に比べると、ずっと広く刈られた道ですのでまるで遊歩道のようです。今度こそ気持ちの良い稜線歩きとなったのですが、いつの間にか安倍奥上空には雲がわき、寒々しい雰囲気でした。

▼三等三角点『仏谷山』(1503.5m)は登山道から少しばかり西に外れたところにあった

▼地蔵峠。地形図ではここから北に小さなコブを一つこえた地点(1414標高点)にこの名がついていますね

今日はここで安倍東稜歩きを終えて下りに入ります。下り始めて暫くはトラバースする道が続きます。雪が付いていてやや滑りやすいので気を遣っています。

林道(有東木線)に出て100mほど下りガードレールが途切れたところから再び入山。
すぐに『まさき峠』(1143mコル)があります。
▼藤代へ下る道が気になりますが道中に危険箇所があるようです。葵高原へ下る道も崩壊箇所ありとのことで、林道を歩くことが推奨されています。

ここからは一般ルートを外れ、有東木と藤代を隔てる稜線を歩き三角点峰『マトウ山』(『有東木山』ともいう)を経て有東木集落へ下山しました。危険な地形や藪こぎは特になく、道迷いさえしなければ快適に歩けるよい道でしたが、下る方向を間違いやすい箇所がいくつかあり、標識の類もないので読図が必要かと思います。まさき峠の看板にも『通行不可』と書いてありますし、自己責任です。
▼マトウ山の東のコル、破線路が乗越すあたり。気持ちの良い道です。なお、破線路に相当する踏み跡は見つけられませんでした。

▼三等三角点『有東木』(1043.5m)。山頂は地形図だと1つのピークに見えますが実際には緩やかに2つのピークにわかれていました。

▼安倍川西側の山の雰囲気と似ています。

▼860標高点南の二重稜線の間にヌタ場

▼最後は茶畑に下山しました。安倍奥ではよくあるパターンです。

▼有東木集落

マイナーな尾根歩き、藪漕ぎ、眺望抜群の稜線散歩と、色々な要素が合わさった山行でした。
▼トラック図

(錦織)
タグ :
1/13 ダイラボウ~用宗
2020-02-04
だいぶ前のことですが、1月13日にダイラボウから駿河湾を目指しました。▼スタート地点。富厚里集落、荒沢川沿いの車道を歩き富厚里峠へ向かいます。

▼富厚里峠のダイラボウの登山口は峠よりわずかに岡部側にある。看板が賑やか

ダイラボウ山頂までの登山道はみどりの道。途中で一旦林道(ダイラボウ線)を歩き再び山道に入ると茶畑の脇を歩く所で展望が開けます。
▼中央に藁科川源流の七ツ峰

▼あっという間にダイラボウ山頂に到着。三等三角点『富厚里村』(560.8m)

まだ歩き始めたばかりですが、ここが本日の最高点でした。
三角点のある場所は茂みっぽくなっていますが、まわりは足の形をした広場になっていて、ごく低山ながら眺めが良いところです。
ここから眺めの乏しい道が長く続くのでこの景色をよく目に焼き付けておきます。
▼静岡市街。太陽の方向と重なって霞んで見える

▼ダイラボウから南へ伸びる緩やかな尾根を下り西又峠へ向かいます。よく整備されていて快適であります。

やや急な下りになると、西又峠はすぐそこです。
▼西又峠には県道209号が通る。そこそこの交通量。少し岡部側に歩いてガードレールの途切れているところから再び入山する

途端に道は荒れた感じになります。それでも随所にテープや看板があります。枝が散らかっていたり倒木があったりして歩きにくいですが、特に危険なところはありません。
▼マイナーコースの雰囲気

▼竹林、荒れた茶畑を多く見かける

少し歩いて静岡市境の稜線につきあたったら左折します。ここから花沢山まで長い市境歩きとなります。
その前に反対方向へ進み近くの三角点に寄りました。
▼三等三角点『野田ノ沢』(354.2m)

分岐まで引き返し、野田沢峠へ向かいます。すぐに急な下りがありますが、そのあとはなだらかなアップダウンがあるのみです。301mピークは巻くように道がついています。

▼野田沢峠に下る直前に展望台がありますが、中途半端な眺めで富士山が何だかこじんまり見えます。

▼野田沢峠にも車道が通る。開通記念碑には『山峡拓き 緑風爽やか』と書いてある

車道を横切って再び山中へ入ると少しだけ道の状態が良くなったような気がします。暫く歩くと車の走行音が遠くから微かに聞こえてきます。新東名のトンネルが近くにあるせいでしょう。
▼ここが新東名、岡部トンネルの真上です。何もないところですが、雰囲気がいい

414m標高点で、直進する稜線を見送って左に曲がり、谷へ下っていきます。
下り切ったところが『谷川峠』とも呼ばれるコルで静岡側に飯間谷川源流、岡部側に谷川源流があります。
▼車道が通る富厚里・西又・野田沢とは違って薄暗い峠です。

ここから412.4m三角点(ロンショウ)への登り返しは尾根がはっきりしないなかなかの急登です(道形ははっきりしています)。
▼ロンショウ(朝比奈)山頂にて。ここは葵区と駿河区の区境でもあります。新しいベンチが設置されていました。『ロンショウ』とは一体?

▼三等三角点『朝比奈』(412.2m)。不思議な欠け方をしている

ここからまた一段と道の状態が良くなります。この辺りまで来ると結構人が歩くようで、ロンショウ~明治トンネル真上のコルまで3組の山行者とすれ違いました。
294m標高点を過ぎると左手に整備された茶畑があり、展望が開けます。地味な眺めではありますが、ダイラボウからずっと薄暗いところを歩いてきたので感動します。

▼左が飯間山(481.5m)です

▼三等三角点『岡部』(279.3m)は宇津ノ谷峠へ向けて下りに入るところで少し岡部側に入るとあります。苔の生し方が良い

▼宇津ノ谷へ下っていると前方に満観峰が見えました

▼なかなかの急斜面を下ると、明治トンネルの真上のコルに到着。古道の趣がある

コルを横切って登るとすぐに地形図にない舗装道に出、これも横切って市境を忠実になぞっていくと荒れた茶畑が現れ、どこを歩けばいいのかよくわかりませんでした。
▼荒れた茶畑の脇を歩く

荒れた茶畑を巻いて通過すると、NTT無線局と宇津之谷トンネルの排煙施設があります。先ほどの舗装道はここに通じていたようです。そして、ここからは踏み跡のはっきりした道になります。

2つほどのコブを越えるといきなり開けた場所に出ます。蔦の細道です。

ここから道の状態はもう一段階良くなり、すっかりハイキングコースですので急ぎ足で行きます。
鞍掛峠からの道と合流すると、ほどなくして満観峰に到着しました。
人気の山なので賑わっていましたが、広い場所ですから騒がしい感じはしませんでした。
▼北東方向

▼西方向を望む。八高山が目立っている

ダイラボウが見えたらいいなと思いましたが、北方向の展望がききませんでした。
ここから一旦、日本坂峠へ下り最後のピークである花沢山を目指します。
▼四等三角点『一ノ谷』(433.8m)

花沢山へ向けた登りは結構急で、長いこと歩いてきた脚には堪えました。
花沢山山頂が近づくと、いくつか景色のよいところがありました。
▼丸子富士。背後の南アルプスは残念ながら雲の中

▼焼津市街

▼静岡市街。本日最後の眺望

▼花沢山は薄暗い山頂。以前は眺望があったそうです。

▼三等三角点『日本坂』(449.2m)

長い市境歩きもここで終わり。石部方面へ下ります。
途中から沢へ下りていく道ですが整備されています。
▼用宗海岸で海水に触れてゴール

西又峠~満観峰まで、段階的に道の状態が良くなっていくのが印象的でした。
▼トラック図


(錦織)
タグ :